【補助金と助成金】

 「補助金」と「助成金」は、両者とも融資とは違い、「返さなくていいお金」として知られています。この、「返さなくていい」という共通点から、両者は同じものだと思われがちですが、実は全く違うものと言えます。

補助金

 期間内に応募して採択(審査に合格)することで支給される給付金のことです。補助金については、まず応募を行うための書類をそろえることはもちろんのこと、その補助金の応募要件を満たしている必要があります。補助金には応募の期間が定められているため、その期間内に応募し、採択されなければ補助金を受けることができません。その審査によっては、せっかく資料を用意したにもかかわらず、審査を通らないことも少なくなく、補助金を受けることができない場合もあります。

・創業補助金
・ものづくり補助金
・IT補助金

などが代表的なものです。

 当事務所は、補助金の交付申請や補助金を活用した資金活用のコンサルティングをすることで、あなたの企業運営をサポートいたします。

助成金

 補助金に対して助成金は、支給を受けるための「一定の条件を満たし、申請をしさえすれば必ず支給される給付金」になります。NPOなど非営利団体対象のものもありますが、身近な助成金としては雇用関係の助成金と思います。

・キャリアアップ助成金
・65歳超雇用推進助成金
・中途採用等支援助成金

などが代表的なものです。

【補助金と助成金の申請】

 補助金、助成金共にご自身での申請が可能です。しかし、自身で申請作業を行うには、調べるだけでも多くの時間を要してしますでしょう。そのため、「慣れない申請作業に時間を使うのであれば、専門家にお願いしたい」と考える方も多いかと思います。

補助金

 補助金の申請代行を行う機関は経営革新等支援機関(認定支援機関)、または行政書士、中小企業診断士のような専門家です。経営革新等支援機関とは、中小企業が安心して経営相談等が受けられる様に、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る専門知識や実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が認定する公的な支援機関として位置づけられています。また、それに準ずる知識や経験を持った行政書士・中小企業診断士がご依頼に応えることができます。

助成金

 助成金の申請代行を行う機関はどこかというと、労働関係の助成金の申請代行を行う資格として国から唯一認められているのが社会保険労務士です。どの助成金を受給できる可能性があるか、その助成金の受給を受けるためにはどのような事が必要なのかサポートしてくれます。

【注意点】

 補助金も助成金も、基本的に「設備投資」や「雇用」など、先行投資が必要となります。これから雇用を行うための賃金を先に欲しい、これから設備を購入するための資金が欲しいので助成金・補助金の支給を受けたいと考えていらっしゃる方が多いですが、これは誤った考えになります。あくまでも自己資金を先に支払いをした後に、助成金・補助金が支給される流れとなります。そのため、事前に自己資金を準備しておく必要があります。

 また、助成金・補助金共に請求をしてすぐに入金されるわけではありません。数か月後に支払われるということが基本になります。そのため助成金・補助金を最大限に資金繰りの当てにすると事業の途中で資金がなくなる可能性があります。 

 具体的な申請方法は専門家に任せるのが確実です。しかし、助成金・補助金の申請をお願いする専門家が異なるため、どこにお願いすればよいのかは明確にしておくようにした方が良いでしょう。

 また、どちらも支払いの後に入金になります。助成金・補助金を受ける前に無理のない資金繰り計画が必要となります。

 「返さなくていいお金」はもちろん魅力ですが、助成金・補助金はあくまでも「補助的な入金」と考え、自己資金によって余裕のある資金繰り計画を行っていくようにし、場合によっては融資も検討するようにしましょう。

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